2軍通信プラス

本館の正面玄関前のポットは、毎年、初夏と秋の2回、植替えをしています。

いまは、寒い時期の彩りだったパンジーに加えて、チューリップがぐんぐん茎を伸ばしています。開館すると通り道になる場所なので、水やりや草とりは、じゃまにならないよう、職員が少し早い時間に出勤してやっています。

朝早い時間に作業をしていると、通りがかる方から「きれいでいいですね」「通るときに見るのを楽しみにしてるんですよ」と声をかけていただいたり、そのまま花の話をすることもあったりして、咲くのを心待ちにしていました。

そして今朝、ついに数本のチューリップが花開きました！







花芽が見えてからまたぐっと寒くなったりして、きちんと咲くか心配していたのです。よかったよかったと思いながら何枚か写真を撮り、倉庫に行って水やり用のホースとごみ袋を用意して、鼻唄でチューリップの歌くらい出そうな気持ちでふたたびポットのところに戻ってくると…

あれ？



あれあれ？



チューリップがなくなってる！？！？！？

あわててほかのポットを見てみると、白が2本に赤が1本、全部で3本のチューリップが引き抜かれていました。どれも今日やっと咲いたものばかり。ていうかついさっき咲いてるの見た！！！

どれも球根ごと抜かれているので、いっしょに植えてあったほかの球根や根がむき出しになり、パンジーの花は土まみれ、土は大きくえぐれて地面にまで散っています。無残、としか言いようのない状態です。

茫然、でした。
咲いた咲いたと喜んで写真を撮ってから、ほんの10分足らずの間の出来事です。

実は、過去にも何度か花を盗まれています。去年の初夏には、なんと植えた翌日に（！）ベゴニアをまるまる4株持っていかれました。だから正直「またか…」という気持ちもあります。もっとも、何度か味わっているからといって慣れるものではありませんし、ゆるせるものでもありませんが。

きっと、その人も咲いているのを見て「きれいだなあ」と思ってくれたのでしょう。それで欲しくなってしまったのか、もしくは、チューリップを抜き取らないと死んでしまう呪いにかかっているとか、何かその人なりの理由があるのかもしれません。でも、図書館前の花は、図書館に来る人たちが季節を感じたり、読書で疲れた目を和ませたりしてくれるようにと思って植えたものです。それが、冬を越えて、やっと咲いたのに。

あの3本のチューリップは、その人のおうちで、庭や植木鉢にちゃんと植えてもらったのでしょうか。盗んだ花を見ても「きれいだなあ」と思えるものなんでしょうかね…

せめてもの救いは、咲いたところをひと目でも見られたことです。
写真も撮れましたし。

というか…そもそも、この2軍通信+で春らしい記事を書こうと思って撮ったんですけどねえ…



残念です。


(更新日:2017年4月3日)
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